今ふたたび、そばの味革命コラム

Column

真そばの味研究所

さぁ・どうなる?・2021年ソバの種蒔き!

今年(2021年)は・・・なんて年なんでしょう?!。

‎新型コロナの感染防止対策としてワクチン接種が進んでいますが、感染者数は8月に入って、オリンピック期間中・終わってからも第5波と言われ過去最高を更新し続けています。 ‎
‎岐阜県は・・・今まで150人台が最大だったのに、一気に拡大・2倍の300人台を記録し、更新しています。 ‎
‎更に・・・天候異変、東京オリンピックの開催中に、日本の南の海上で、台風の源となる熱帯低気圧が5つも発生し、その内の3つが台風となり、日本上陸を覗ってきました。 ‎
‎その中の1つ、台風9号が九州に上陸し、その後熱帯低気圧に変わりましたが、これを契機に梅雨前線が滞り、何と何と「秋雨前線」が日本列島に停滞! と。 ‎
‎この時期に秋雨前線? ・どういう事? 、今年の立秋は8月7日ですが、未だ未だ連日35℃越えの酷暑日で、8日からは残暑となりますが通常9月の中旬頃に来る秋雨前線が、こんなに早く・・・全く記憶に無い異例の出来事です。‎

大雨を降らせた・お盆に襲来した秋雨前線
ソバ畑は・・・まるで田圃の様相です。

‎日本有数の1級河川・木曽川が流れるこの地方(美濃加茂市・坂祝町)では、この秋雨前線を含めた長雨(梅雨)の終わり期は、大雨になる事が多く、毎年要警戒です。 ‎
‎昭和58年には、100年に1度と言われた台風10号崩れの大雨により、木曽川の堤防が切れて我が家(美濃加茂市加茂川町)は、床上3.03mと言う甚大な浸水災害となりました。 ‎
‎この災害は、激甚災害の指定がおり、賛否両論ありましたが、木曽川に大規模な堤防嵩上げ工事が行われました。 ‎
‎加えて、木曽川に注ぎ込む加茂川の避門設置と増強工事が重ねられ汲み出しポンプの増設が行われました。‎

‎さて・・・今年の・この秋雨前線、ソバ栽培に大きな影響を与えます。 ‎
‎ソバは、水が大っ嫌い、種を蒔いて畑が田圃のように冠水してしまうと、土の中のソバの実は腐ってしまいます。 ‎
‎又、フカフカに起こした畑に大雨が降って、35℃を越える日が続くと、表面が乾きすぎてバンバンとなり、芽が出てこれません。 ‎
‎更に・・・上手く発芽しても、秋雨前線の大雨が、発芽した直後の双葉状態のソバ(カイワレ状の芽)が浸水すると、いとも簡単に腐って・・・全滅です。 ‎
‎こうした状況になると、急ぎ蒔き直しますが、1回目の種蒔きが遅れた今年の様に遅い蒔き直しは、刈取り時期のことを考えると・・・既に遅し! で収穫の期待が持てません。 ‎
‎つまり、今年は、早い秋雨前線の影響で、蒔き直しはできそうもありません。‎

‎今年は・・・立秋の8月7日と8日に肥料を播きました。 ‎
‎これが又・・・凄かったですね~。 ‎
‎7日は日曜日、翌日が定休日なので、翌日(営業)の準備がなく、釜の片付けを終えて、直ぐにトラクターにと飛び出し(乗り)ました。 ‎
‎日が落ちて(暗くなって)も、明日の定休日から雨予報なんで、何とか今日中に終えたい! と張り切りましたが、真っ暗になると、やっぱりトラクターのヘッドライトだけでは危険でした。 ‎
‎残念ながら、本日は終了、3分の2程残ってしまいました。 ‎
‎元々ソバは・・・「痩せ地が良い!」と勘違いされるほど、肥料を沢山必要としません。 ‎
‎が、吸い上げる成分はいつも同じ物ものです。 ‎
‎昔・昔のソバ栽培は、麦やタバコの後の作付け(輪作)でした。 ‎
‎麦やタバコの時に撒いた残肥が有れば十分だったのですが、そばDa迷人は・・・そば屋のオヤジなので、畑仕事はソバの栽培以外に手が回りません。 ‎
‎そんな訳で残肥ではなく、土作り成分を中心とした有機肥料を撒いています。 ‎
‎毎年、5月の下旬から6月・7月と、店の周辺の畑で、ソバの花を楽しんで貰っていますが、実は・この時、畑の残肥確認(前年の)を行っているのです。 ‎

草刈専用トラクターで、花見用のソバを苅込・緑肥にしました。

‎これを参考に、今年は、JAが斡旋する有機アグレット6・6・6と決めました。 ‎
‎真そば流そば作り「ソバ作り(栽培)、蕎麦作り(製粉)、そば作り(手打ち)」を進めるそばDa迷人は、美味しいソバを収穫するため、栽培でも従来の教えと真逆の改善を幾つも取り入れています。 ‎
‎ここで、その内容説明は割愛しますが、50歳でソバ栽培を始めて22年、畑の草刈りを含めたこの季節の作業は・・・高齢者(後期高齢者に近ずいた前期高齢者)には、流石にキツクなり始めました。 ‎
‎真そば流栽培も、そろそろ後継移譲の方法を探そうと思っています。‎

‎そば屋のオヤジになる2年前に始めたソバ栽培です。 ‎
‎この地域では美味しいそば作りは難しい・・・とアドバイスを貰っていましたが、シャクに障りませんか? 折角作ったソバが、手打ちそばには使えない!。 ‎
‎工夫・工夫を重ねて収穫した坂祝産ソバは、今では、そばの里深萱ふ~どのそばの味に欠くことの出来ない原材料となりました。 ‎
‎これが、ソバ栽培を行ってきた一番の収穫です。 ‎
‎余談ですが、農業では、作業の負担軽減を図る機械化はつきもので、毎年の経費は・・・経営的には、栽培を止めて蕎麦の実を仕入れた方が遙かに安く上がります。 ‎
‎しかし、大きな収穫は、温暖肥沃な地でも、工夫を重ねると比べものにならない良い実が得られたと言う事です。 ‎
‎そして、玄蕎麦を見ただけで、味が想像出来るようになりました。 ‎
‎これは・・・何事にも代えがたい大きな収穫です。 ‎
‎そばDa迷人のそば屋開業来の夢は「そば好きを一人でも多く作ること」、そして・・・始まりつつあるそば屋営業の集大成期間の夢は、真そば流で、日本中のそばの味を良くして・健康機能食品のそばを毎日食べる習慣を作って「日本を健康に、今再び・そばの味革命!」と、大きな夢を描き育んでいます。‎

‎さて・さて、温暖肥沃な坂祝町の地での今年のソバ栽培の一番大きな変化は、収穫作業(一次調整も)を依頼していた農家さんが、高齢を理由に「もう出来無い」と。 ‎
‎この方にやって貰うことが出来なくなったらソバ栽培は終わりかなぁ~と思っていたのですが、畑を貸してくださっている方たちが・・・そばDa迷人より高齢で「ありがとうございました」と簡単に返却することが出来ません。 ‎
‎少々、否、かなり遠方だなぁ? の友人に「ソバの刈取をやってくれる人が無くなった。困っている・・・」と相談しました。 ‎
‎遠方のその彼は「分かった。責任もってやってあげるよ」と。 ‎
‎彼は、ソバ刈り取り用の汎用コンバインを持ち、自らもソバ栽培の経験者ですが、事業を息子に譲って農業参入した友人がソバ栽培をやっているので、彼にやってもらおうと思う・・・と。‎

‎会いました・良い方を紹介して貰いました。 ‎
‎一般的な収穫方法に、改良を加えた真そば流の刈取りも「勉強だしやるよ」と。

収穫直後に・・・混入した茎や葉、草の種等を取り除き、先ずは天日干し!

‎大きな問題は、解決しました。 ‎
‎借りた畑も返さずに済みそうだし・・・ありがたいことです。 ‎
‎坂祝町深萱の里での23年目のソバ栽培が出来ることとなり、例年通り準備していました。‎

‎と・こ・ろ・が・・・。 ‎
‎この気象異変です。 ‎
‎8月8日・立秋の終わった翌日から、何と・何と長期連続の雨予報。 ‎

晴れ予報の水曜日も・・・雨になりました。

‎肥料撒きのトラクターに乗れるかなぁ? ‎
‎ま・いいか! 肥料無しの年があっても勉強になるかも? と腹をくくって臨むことにしました。 ‎
‎でも、気持ちはやっぱり最善を求めており、日曜の営業終了後に「明日から雨予報だから・・・」と身体が動きました。 ‎
‎直ぐに暗くなって終了。 ‎
‎その雨予報の翌日・定休日です。 ‎
‎90%の雨予報なのに、未だ降ってきません。 ‎
‎はっきりしない天気ですが、「降るまでやろう!」と飛び出して行きました。 ‎

濡れてはいけない!施肥機のメーターをビニール袋に包んで・・・。

‎はやる気持ちは事故や失敗の元、急ぐなと戒めて、予定通りの設定(トラクターのスピードと施肥機のメーター)だ! と自分に言い聞かせてハンドルを握りました。 ‎

大活躍の施肥機。
上空の雲!・何時降り出しても不思議有りません。

‎な・な・何と・な・ん・と! 、昼食を2時に伸ばして乗り続けると・・・帰宅して、作業着を洗濯機に放り込むと、雨がパラパラし始めるではありませんか。 ‎
‎それが・・・15分? 後、チャーボーが買って来てくれていた弁当(遅い昼食)を食べ始めると、もの凄い雨音です。 ‎
‎これは、正に、き・せ・き・奇跡! ですね。 ‎
‎誰かに見守られた様な奇跡で、肥料撒き完了です。 ‎
‎(残念ながら、この雨が降り続き、1週間後には坂祝町でも木曽川の水が県道に越水、肥料が全部ではないにしても、一部は流れ出てしまったことでしょう。 余談ですが、ソバは、肥料が多過ぎると、自分の成長に重点を置き、実を多く付けなくなります。 この為、余分には播けません。 今年は、流れた分だけ、やや不足になるかなぁ・・・? )‎

‎更に、と・こ・ろが・・・。 ‎
‎雨が止みません、秋雨全盛は九州に大きな被害をもたらし、その1週間後(15日)には、岐阜県でも大雨が降り、先ず、木曽川に流れ込む加茂川の堤防決壊です。 ‎
‎余談ですが、あの降り方は想定外で、例え堤防決壊でも、樋門のポンプの威力は容易に評価できました。 ‎
‎木曽川も、嵩上げした堤防も、後1m位で決壊か? 迄増水。 ‎
‎堤防がなかったら、自宅は、確実に床上浸水です。 ‎
‎避難指示が出て、我が家も10年ぶりに、孫を自宅から店の2階に避難させました。‎

‎さて・・・来週は、種蒔きの予定日です・・・が、例えその日が、肥料撒きと同様に雨が止んでも、前日まで雨予報なので、トラクターは入れません。 ‎
‎ソバは水が大っ嫌いなので、前日まで雨では・・・田圃のようには行きません。 ‎
‎入れたとしても、高温で土が乾燥すると、表面がバンバンになってしまうので、種蒔きの前に、再度フワフワにする作業(トラクター耕起)が必要です。 ‎
‎つまり、太陽が出ても、来週(23日・24日)は、耕起です。 ‎
‎そして、翌日にも種は蒔けますが、専業はそば屋のオヤジ、残念ですが時間がありません。 ‎
‎定休日の作業となるのでその次の定休日(30日・31日)が種蒔きです。 ‎
‎これが順調なら、問題なくOKでしょう。 ‎
‎が、先ず、今年の秋雨前線は、未だ未だ停滞予報で、30日も90%の雨予報。 ‎
‎残念・・・諦めて、次の定休日の9月6日・7日を見ますが、未だ予報は出ていません。 ‎
‎ここまでなら・・・秋雨前線も北上するでしょう? なんて腹をくくっています。 ‎
‎それに、万が一、否、ここ数年連続ですが、発芽後に秋雨前線? で冠水して腐ったしまった時は、この9月の第1月曜日・火曜日に、蒔き直しをしています。 ‎
‎つまり、蒔き直しがこの時期までなら、確実に間に合います。 ‎
‎が、もしそれがダメなら第2月・火曜日。 ‎
‎これが最終です。 ‎
‎最終という事は、この後に発芽直後の目が冠水して腐ってしまうと、蒔き直しは・・・もう遅い! と言うことになります。 ‎
‎今年は・・・この雨(歴史的に早い秋雨前線の大雨)で、早くも肝を冷やしています。‎

何時になったら・・・太陽君・・・。

念じて太陽を待ちます。 ‎
‎顔晴りま~す。 ‎
‎そばDa迷人拝‎

夢とそばを楽しむ会

Meeting to enjoy dreams & soba

そばで日本を健康に!&日本を真の先進国に!と楽しい夢を見る会です。
会長さんや会計さん…お偉いさんは存在しません。いるのはそばの里深萱ふ~どのオヤジ・そばDa迷人が務める“用務員”さんだけ。
とにかく楽しい夢を描きましょう。