今ふたたび、そばの味革命コラム

Column

そばDa迷人・ひとり言

又夢が一つ・・・駐車場前にフクロウの巣・設置です。

嬉しいなぁ〜・有り難いなぁ〜・・・この歳(光輝幸齢者=75歳)になっても「念ずれば花ひらく!」の体験です。
あれは・・・脱サラでは無く、卒サラした時だから、もう25年も前の事になります。
ソバ栽培を開始した年でした。
あれ・れ?念じ始めて25年もかかったの?ですよね。
否々、今回の夢は、たった1年程度で祈願成就ですが、関連する出来事が卒サラしてそば屋のオヤジになる2年前の百姓になった時に始まっていたので・・・先ずはこの話しから聞いて下さい。

それより前の事から切り出すので・いきなり脱線中の脱線ですが、一昨年(2024年4月)の農地法改正で、今は農業者になりたいと思えば、耕作する農地を所有か借用して確保する規模制限が撤廃されて、容易に夢が叶う様になりました(※2025年の改正で借りるのは再び厄介になったかな?・略)。
そばDa迷人が25歳頃・・・、今から半世紀前・あの頃の農地法は、農業者以外の農地取得を認めていなかったので、農家の子しか農業主になれず、サラリーマン家庭の子は、「イチゴが作りたい!」・「米作る!」・・・と、幾ら夢を温めても農地の取得が出来無い事から農業主にはなれませんでした。
昔々の話になりますが、ここ坂祝町の農協に勤務していた(26歳~30歳)そばDa迷人は、行く行くは組合長になって、地域農業の振興はこれだ!なんて夢を描いた事があり、今回の夢の始まりは・・・50年前にあったかも!?と振り返っている訳です。
が・しかし、当時の法律では、サラリーマン家庭の子は農業者になれない事から、当然組合長にもなれません。
それはさておき、月日が流れて・・・農地を借りる事が出来れば、誰でも農業主になれる事を知ったそばDa迷人は、そば屋のオヤジになる2年前に、3反(3,000㎡)以上の農地を確保(借用)して坂祝町農業委員会の認可を経て、まずは百姓になりました。
既に農協の組合長になる夢はありませんでしたが、20代の夢が・・・花開いた訳です。
有り難いかったなぁと振り返るのは、この地域も例外無く・離農が進んでいて、農地を貸したい人ばかりで、その後も、ここも・ここも(借りて)・・・と、耕作面積が増えて行きました。
そんな訳で、そば屋建設予定地周辺の耕作放棄地を規定以上(定めを超えて一人耕作の限界迄)借りる事となり、この町にたった6人しかいない認定農業者にまでなった訳です。
こうなると、組合長を希望して立候補すれば、その夢は叶うかも知れませんが、今ではその気が全く起きず、真そば流を極める・そば屋のオヤジになりきっています。
話を戻して・・・新米百姓のスタートの時の事です。
正式な農業者を目指すと言えども、サラリーマン家庭育ちのサラリーマンでしたから、トラクターどころか鍬・備中、否・百姓着さえありませんでした。
これでは、農地を借りたとしても、農業委員会の認可は下りません。
資格審査の中に具体的な規定はありませんが、耕作面積に見合う設備が無ければ、無理だろう!?となってしまうので、トラクター・草刈り機・軽トラ等最低必需品だけは確保しました。
最初のトラクターは、町内の廃農者から、不要になった2輪駆動のトラクターを譲って貰いました。
買った・・・と言うより、紹介者から「貰っちゃあ自分のものにならんから、買おう。今ポケットに幾らある?」と言われて、なけなしのお金・3万円を見せて・・・譲って貰ったものです。
余談ですが、軽トラも10万円、草刈り機は、チャーボーの友人のご主人から「百姓止めたから壊れても良いよ」と借りた物でした。
お金は・・・、そば屋の建築に使いたかったら、有り難いネットワークで希望が叶った!と永遠に忘れられ無い出来事です。
さぁ~あ、農地を貸して下さった方の期待には応えたい!・つまり、農地の管理です。
草対策が出来無いから貸して下さっているので、農地面(こちらはトラクターで耕起)だけでは無く、へり面(周り)の除草!には、草刈り機が欠かせません・・・この作業・・・本当に大変です。
草刈り機と言っても、最初はたった1台の刈払機で、身体はクタクタ(始めたのが50歳だったから出来たなぁ?。定年後の60歳過ぎだったら、無理だろうなぁ?と畑で天を仰いでいました)です。

さてさて、こんな経験の中で、最初のソバの種蒔きは、収穫は期待せず、実験作業だけで始まりました。
農業委員会の認定に続いて、先ずは、農業者として青色申告の開始届をして、資格だけは完璧な農業者になりましたが、中身は何~んにも知識の無い素人なので・・・先ずは、ソバの栽培実験だぁ~い!と始めた訳です。
この畑は、起こしてただバラ蒔くだけ(伏せ土無し)。
この畑は・・・起こして、つま先にかかとを付けて・真っ直ぐに歩いて(歩間隔を空けずに)、その足跡に5粒~6粒の種を蒔いて・・・その後、もう一度そこを歩くのですが、今度は足で種に土をかける・昔乍らの「糞がけ」です。
※「糞がけ」なる単語は、もう死語ですね。犬や猫が野糞に土を掛けた事から来ており、70年前のボクの住む町の農業では、この土掛けが、実際に行われていました。なんせ、牛がトラクターの役割をしていた時代の事です。その時の言葉、足で土を掛ける「糞がけ」と耳に残っていた事の実践です。
閑話休題、3つ目のこの畑は、トラクターで起こして、バラ蒔いてもう一度トラクターで土かけ・・・。
と、2年先にはそば屋をやるんだから、出来れば栽培は手を掛けない方法を見つけたい・・・と色んな方法を試しました。
希望は、ただ蒔くだけなら一番簡単(手間がかからない)と願ったのですが・・・残念無念!広〜い畑(トラクターでなければ起こせない面積)にもかかわらず、芽が出たのはたったの3本!。
な・なんで!・?・!。
蒔いたソバの実を、発芽前に、鳥がみ~んな・食べて行きました。
一番目立ったのはハト(大概ツガイで来る山バト)です。
キジも毎日来ていました。
絶滅危惧種入りが心配されているスズメは・・・種蒔きの時は、余り来ませんが、収穫時は・・・あちらの畑も・こちらの畑にも・・・日毎増えて、収穫時にはどの畑も何百羽と来て、揺れる枝に止まって実を食べて行きます。
スズメによる収穫時の被害は・・・合計したら凄い量だろうなぁ~と思いますが、まぁいいか!・絶滅危惧種対策になるようだし・これを養っていると思えば心が豊かになる!?と思うようにしました。
が・許せない!・じゃ無く・これは導入出来無いなぁと嘆きの収穫をしたのは、一番手がかからないなぁ~と期待した・バラ撒くだけの方法で、結果が3本しか芽が出ず、全部鳥に種を食べられてしまった体験です。
勿論、ハトや雉は、蒔いた時だけではなく、実りが始まると収穫までやってきますが、数はスズメの様に日を追って増えて行くような事は無く、自然の中で分け合っている・・・と満足さえ覚えました。

さてさて本題に入って行きますよ。
否・その前に一寸・・・もう一度脇道です。
そば屋を建てる時に、そばと水は切っても切れ無い縁!と考え、良い水を求めて井戸を掘ろう・・・と考えましたが、熟慮して止めました。
理由は、そば屋建築の予定地が畑の真ん中だからです。
畑には・・・肥料や・今では農薬散布が必要です。
ボクはソバだから必要最小限の肥料と無農薬だ!と力んでみても、畑地の下の方は肥料と農薬の宝庫では?との不安が消えません。
又、そばを打つ水は工夫するとしても、茹でる際の水は水道水が一番安心なんです。
そばと水の関係で、間違って伝えられる山奥の自然界から湧き出た水・これは、茹でる際にそばの養分を吸い出してしまうので、茹で水は水道水の方が地下水より勝っているのです。
ここでは余談中の余談ですが、そばの里深萱ふ~どのそば打ちやつゆ作り等に使用する水は「電子水」を使っています。
電子水とは、簡単に説明すれば、装置(電子発生)の力を借りて、山奥の湧き出たばかりの水に生まれ変わらせた水です。


H₂0・水の分子と電子(WEBより拝借)


核(+)の周りを回る電子(-)が、時間経過で遊離するのを再付加した水・・・。
電子付加によって水のクラスターが小さくなっている事(新鮮化)は体感出来きますが、ここでは割愛です。
詳しく知りたい方は「楢崎皐月・静電三法」で検索してみて下さい。
※本も買いましたが、残念ながら、そばDa迷人にはチンプンカンプン・・・(´・ω・`)

話を戻しましょう・・・。
農薬を使わないソバ畑は、昆虫や小動物の楽園です。
昆虫を求めて・・・鳥や小動物がやってきます。
ハトやキジ・スズメに加えて、カラスも蕎麦を食べますが、実は・実は・・・鳥では無いあの嫌われもののネズミも蕎麦が大好きなんです。
ここでは米じゃ無く、蕎麦喰ってチューですね。
トラクターで畑を耕していると、時々ですが、蕎麦の実や昆虫を求めて畑に潜むネズミが飛び出します。
これを狙って待受けるカラスにトンビ、実に上手にくわえて行ききます。
トラクターの座席の後ろからトンビが来ると・・・フワァ~とした殺気を感じますよ。
オット・・・又々閑話休題。
ネズミが大好物の鳥は、カラスやトンビだけではありません。
実は・実は、店の駐車場にある電柱に、フクロウが止まっていたのです。


夕暮れに、野性のフクロウが、店の駐車場の角にある・この電柱に止まっていたのです。

その後、時々眺めるのですが・・・現れません。
夜行性だから・・・仕方ないですね。

片付けと翌日の準備を早く終われた・未だ陽が落ちたばかりでやや明るい時で、その様子がハッキリと分かりました。
又々余談ですが、フクロウ!と記していますが、フクロウ?だったかミミズク?だったかっと言われると、ボク等にその知識は無く、「ズク」がフクロウをさすので、皆フクロウです。
が、このフクロウ、やっぱり可愛いですね。
この電柱にフクロウは、25年目にして、初発見でした。
元々、夜行性なので見る事は無いと思いますが・・・この見た経験が夢を膨らませました。
今は天国暮らしの息子が、店の前にある竹藪を綺麗にしていました。
放置すれば、直ぐに竹藪に戻ってしまいますが・・・何とかと手入れを続けたら、竹の中に埋もれていた木が・・・大きく育って来ました。
ここに、フクロウの巣をかけられないだろうか?!と思い始めた訳です。
縁とは不思議ですね・・・こんな事を思い始めると・・・・定年後は、自分の好きな事に生きたい!と公言される自然人・Tさんに出会いました。
彼に、店の駐車場の電柱にフクロウが止まっていたと話すと・・・「ボクは地元でフクロウの巣を3つ掛けているが、未だ入らないから、そこを見に行く・・・」と。
来て貰って・・・第一声が「ここは良いわ・・・」で、餌となるネズミが蕎麦の実が大好きで、そばDa迷人のソバ畑は、休耕田ではなく全部が野菜耕作放棄の畑地であり、巣を掛ける木から、畑が容易に見渡せる事を説明してくれました。
「フクロウは3月から6月頃迄に卵を産むから、年末の葉が落ちた頃に、枝を払いに来るね。フクロウは、羽を広げると2mに及ぶから、巣を作り易い様にしてやらんと来ないから・・・」との話しでした。
昨年末の12月21日の土曜日に・・・その作業をして下さったのです。
合わせて、一気にフクロウの巣箱迄が設置完了です。


駐車場前の竹藪にある木に掛けて貰いました。

冬は葉が落ちているので、よく見えます。
早く来ないかなぁ~と、すぐ前の畑にネズミの餌を撒き餌しています。

光輝幸齢者となって、木に登る事さえおぼつか無くなってしまったボクは、「夜の狩人」と書かれた巣箱を見るとワクワクです。
この先も・・・フクロウに関する知識、例えばフクロウとミミズクの違いさえも分からない・知識皆無のボクは、間違いなくTさんに頼りっ切りです。

念ずれば花開く・・・、ボクの願いは、初めて野生のフクロウをチャーボーと2人で見てから、チャーボーがその後も「フクロウ来ないかなぁ~。又見たいね」と言うので、その実現がしたいのです。
ひいては、ソバの収穫向上?、否々、フクロウの繁殖促進・大自然の中で良い事尽くしが起きるのでは?と楽しんでいます。
巣をかけて下さったTさんは「こんな場所で、もしフクロウが営巣したら、評判になって、観光地になっちゃうよ」と。


木が葉を落としてところで、羽を広げると2mもあるフクロウが来易い様に枝打ちもして貰いました。

「夜の狩人」との表札に準備は万端です。
早ぁやく来い!福ロウちゃん。

そうなったら・・・坂祝町がフクロウの町になる!・町の振興にも一役買えるし・・・光輝幸高齢者はいつそば屋のオヤジを止めても満足感に浸れますね。
さぁ・先ずは、ネズミ寄せ?、魚釣りではありませんが、来年のソバの花見用に取ってある蕎麦の実を、ネズミの撒餌に使用する事にしよう・・・と夢が膨らんでいます。

青年の頃・仕事人間を自認していたそばDa迷人は、「仕事・仕事」と言い訳?をして毎晩飲んで・・・午前様を繰り返していたのでこの後の健康には自信が無く光輝幸高齢者になった事さえ喜んでいるので、人生100年時代の長~い先は見ていませんが、2022年に107歳で亡くなった女性報道写真家の笹井恒子さんが90歳の頃に「幾つになっても遅いと言う事は無い!」と言われた事を、少しだけ胸に止めて、未だ未だ念じ続けて生きて行こうと思っています。
そば屋のオヤジとしての目標は、そば好きを一人でも多く作る事!
そ・し・て・・・人生最大の目標は、「愛する妻・チャーボーを幸せにする事」
フクロウの夢を見て、もう少し顔晴りま~す。
そばDa迷人(そばだめいと)

夢とそばを楽しむ会

Meeting to enjoy dreams & soba

そばで日本を健康に!&日本を真の先進国に!と楽しい夢を見る会です。
会長さんや会計さん…お偉いさんは存在しません。いるのはそばの里深萱ふ~どのオヤジ・そばDa迷人が務める“用務員”さんだけ。
とにかく楽しい夢を描きましょう。