新年は・・・3が日のお正月休みを頂いて、その後少しだけお正月営業をして・・・ちょっと長い連続休暇の冬休みを頂いています。
毎日が休日、これが後期高齢者憧れの悠々自適な年金生活?なんでしょうね。
そばDa迷人にも、ノンビリしたい・・・の思いはありますが、後期高齢者が単純に身体を休めちゃったら、休養じゃぁ無く体力を落とす・そんな年頃なんだと意識して、この冬休みも、2~3つのやり残しは有りましたが、ほぼ予定通り楽しむ事が出来ました。

富士山の見える部屋にて・結婚記念日
ノンビリさせて貰いました。
冬休みと言いながらも、先ずはソバの自家栽培ならではの作業・この季節でしか出来無い納品後の蕎麦の実の再調整・石抜きと磨きを行いました。
そして、そば屋を出来るだけ長く続けられます様に・・・と健康診断に行ったり、連続休暇ならではの旅行もして英気を養いました。

真そば流には欠かせない厳寒の季節の作業。
お正月3が日も・・・やりました。
23日間も有った冬休みも最終日が近くなると・・・と「やっぱり年寄りが、これ以上毎日ノンビリ過ごしちゃぁ身体がおかしくなっちゃうね」なんて話が飛び出しました。
再開の日(2/12)が近づいて来ると、その日に向けた作業開始で、そば屋のオヤジ・女将モードのスイッチが入ってきました。
さて・さて、営業再開の初日です。
もう10年以上前に、加齢による健康維持対策の為に!と始めたNHKテレビ体操(NHK教育放送)に合わせた・5時50分起床の朝が再開(冬休み中は体操の開始時間6:25起床)です。
1日のローテションの中で、自分ながら感心するのですが、ほぼ毎日0時30分頃にベッドに入り(暫く睡眠薬代わりに蕎麦の本読み)、ゴー・ゴー・ゴー(5時55分)の5(ゴー)分前・5時50分起きだから、この光輝幸齢者の睡眠時間は約5(ゴー)時間です。
余談ですが、令和5年10月2日に行われた厚労省の第2回健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会の資料を見ますと、
「(略)加齢が進むと徐々に早寝早起きの傾向が強まり朝型化することがわかっています。この傾向は特に男性で強く、適切な睡眠習慣を考えるうえで年代別・性別の配慮が必要となります。(略)主要な睡眠研究者の意見をまとめ作成された、適正な睡眠時間における米国の共同声明でも、6~8時間の睡眠時間を核としながら、成人世代では長めの睡眠時間(~10時間)、高齢者世代では短めの睡眠時間(5時間~)も許容されています」。(略)
とあります。
これによれば・・・光輝幸齢者のそばDa迷人は、すこぶる健康的!と理解して良いのでしょうか???。
加えて、そば屋のオヤジになる!と決めた時の目標は「そば好きを一人でも多く作る事」であり、開発中の真そば流で「日本を健康に、今再び・そばの味革命!(1日1食以上の蕎麦食振興)」と夢を益々大きくしています(ここでは詳細説明割愛)。
この目標は、卒サラしてそば屋のオヤジになる!と決めた時に考えたものですが、同時に人生最大の目標も決めました。
余談中の余談になりますが、少し・・・これについて触れさせて下さい。
1月2日、そばDa迷人が、人生の師と勝手に定めさせて貰っていた方がまた1人(2人ありましたが、今では2人とも・・・)天国暮らしとなりました。
その方は自動車部品の販売会社・イエローハットの創始者・鍵山秀三郎先生です。
(余談中の余談ですが、3月11日(火)に、イエローハット社と「日本を美しくする会」の合同偲ぶ会が東京で開催されると知りましたので、お礼と真そば流そば作りを生涯極め続けることを約束してきます)

(お別れ会・案内)
先生亡き後も・「掃除に学ぶ会」の永遠開催を願って止みません。
鍵山先生から「人は皆、生まれながらにして1通の封筒を授かっている。私の場合は、掃除を通じて世の荒みを直して行きなさいと書いてありました。其々の方が、自分の授かった封筒を開封して中身を、少しでも早く読んで貰いたいものです。美味しいそばを作って下さる長谷川さん、封筒の中身を確認してくださいね」と(思い出し涙です)。
先生は、全国各地を講演で回られている時、年に1度は必ず・お寄り下さいました。
決まって・おろしそばでした・・・。

鍵山先生のオーダーは決まって「おろしそば」
大根のおろし汁だけで仕上げます。
(写真はセットメニューのおろしそば)
さて・さて・考えました・そばDa迷人の授かった封筒の中身。
学び終えて卒業する年(チャーボーとは小中学校の同級生です。あの頃は、女性の適齢期は早く・25歳では遅い!と言われていました。卒業の年に就職を決めてから・・・ご両親にお願いしました。閑話休題)に「愛してる。結婚して欲しい。大事にする・否、宝物だから床の間に飾って置くから」と噓?(では無く・2人の新生活は床の間無しの借家生活からでしたと言い訳)を言って、団塊の世代にありがちな家庭を顧みない仕事人間で生きていました。
これが、50歳で卒サラです。
180度・人生を変える!と決意です。
封筒の中身は・・・宝物と位置付けている愛する妻・チャーボーを幸せにする事!と読みました。
そんな個人的な事・・・が授かり物の封筒の中身!・?と言われてしまっても、ボクは大真面目なんです。
否ぃ~や、家庭を顧みない仕事人間だったボクは、大きな目標を持たないで生きていましたし、チャーボーには「宝物・愛してる」等々口先ばっかりの人生でした。
だから・・・この封の中身を極める事こそ自分の本当の人生の始まりなんだ!と、先を考えました。
日本は・・・少なくとも我々団塊の世代の男は、戦後の激変する時代を生きており、殆どが同様に仕事人間的な生き方をして家庭は、結婚がゴールなのか?・愛情表現は、たった一度の告白以外は照れ隠し・なおざりが普通だったでしょう。
鍵山先生と出会って、ボクは変り始める事が出来ました。
経済発展・豊かさだけが幸せじゃ無い!・真の幸せは組織の最小単位の夫婦がともに心豊かになる事だ!と感じ、これを実戦する決意をした訳です。
団塊世代の男の意識が変われば、日本が変わる・・・と夢を見た訳です。
さて・さて・さて・・・言うは易し、行動が変化してなければ、口先男の継続どころじゃ無く失態の上塗りで更なる悪男君です。
ある日、主治医の元(病院)に行くと・・・そこの院長先生が患者さん気持ちを和らげる為でしょう・毎日何かを書き留めて下さっています。

病院に行くのが楽しい?
否
この・院長先生の毎日のエッセイが楽しいのです。
この日は「主婦が夫にして欲しい家事・5つ」と言うのが有りました。
順番は忘れましたが「料理、皿洗い、風呂掃除、洗濯、ゴミ出し」の5つでした。
先ずは、ニンマリ。
家で料理はしませんが、営業日の昼食(そば)はボクの当番です。
風呂掃除に至っては・・・ボクが、アルコールを早くに飲んでしまって、浴槽洗いをしなかった時は入浴もパス(夏場は許されません)なんです。
ゴミ出しは・・・チャーボーの優しい「マーチン、ゴミ出しお願いね」で始まったかなぁ~?。
これは、封を開けるより前に始まっていたと振り返っていますし、今では「ゴミ出しだけど、他にある?」が定番で、今朝も完了です。
可燃物だけでは無く、飲食用瓶缶や資源ゴミ等々・全てです。
洗濯は・・・、毎朝、テレビ体操を終えてから干すのですが、チャーボーは未だ寝ています。
洗濯開始のスイッチも・・・「私のステイタス。マーチン、洗濯もん皆入ったよ。スイッチ・スイッチね・私は押し方わからへん・もん」と楽しそうで、予約ボタン押しもボクの専業です。
皿洗いは・・・「マーチンの大事な手が荒れるといかんから私がやるよ」と言ってくれるので、甘えていますが、器が流し台に戻って無いと「今日無いから、朝にするね」と来るので「ごめん・ごめん。偶にはやっとくは」です。
如何でしょう・そう言えばもう一つ、団塊世代の男性に伝染させたい事があります。
人生最大の目標・この開封の最初に始めた事で、もう30年程、照れずに・毎回続けています。
それは、卒サラ後の我々はほぼ同一行動なので、乗用車は1台です。
同じ車に乗ります。
さっさと運転席側に行くのでは無く、毎回、助手席のドアを開けてチャーボーを載せます。
余談ですが、これを目にした友人やホテルスタッフ等は、時々ですが「凄い」と言ってボクの運転席側を開けてくれます。
にっこり笑って「あれね。ボクの宝物だから当たり前の事なんです・・・」と言うと、女性からは「わぁ~言われたい」と返ってきます。
そんな時は、直ぐに出発しないで、会話が弾みます。
「初めてやった時はね、『なんか悪い事やって来た!?』と言ってたチャボーもね、この頃では、忘れると・『乗れん💢』と言って立ってますよ」と。
全く下心無くして、大切な人だと思っている人だから、誰かが見ていようがいまいが実践しています。
少なくとも1日2回・朝晩・通勤車の助手席のドアの開閉は大切な日常となっています。
愛する人の乗る助手席のドアの開け閉め・・・いつか広く伝染しないかなぁ~なんて夢も見てるンです。
男女同権の世になっても、心底優しい女性には、レディーファーストを当たり前にするのが真の先進国だと考えています。
男が変わって、日本を真の先進国に!、鍵山先生に教えて貰った「生まれながらにして授かった封筒の中身」そばDa迷人の場合は、人生の最大目標である「愛する妻を幸せにしなさい」であったと読み取り、チャーボーには未だ未だ合格点は貰えませんが、顔晴っています(楽しんでいます)。
さて・さて、長~い余談・前置きとなりましたが、本題?・先ずは、営業再開の初日(2/12・水)の事です。
客室から厨房に戻ったパートさんが「5番席のお客様がね、今2つ目のおそばを持って行ったんですね。そしたら『めちゃめちゃ美味しい』って言われましたよ」とチャーボーに。
営業再開の初日でも有り、そばDa迷人が、少し不安を抱きながらそばを打っていたのが分かっていたのでしょうか?。
チャーボーが「良かったね・マーチン、感じてもらえたね」と伝えてくれました。
ゆっくりされたその方は、初めて来て下さったお客様らしく、お帰りの際(レジカウンターで)にも「いゃあ別ものの味・感動しました」と言って下さった様です。
続いてその翌日でした。
再開の初日は・・・やっぱり待っていて下さる方があるのか、少し忙しくするのですが、次の日からは決まったように閑散となります。
でも、こう言う日は、ゆっくりして頂けるのが良いですね。
客室から戻ったパートさんが「3番席のお客様、盛りそば追加です。『やっぱりもう一枚食べとこっ』と言ってオーダーが出ました」と。
暫くして、厨房で余裕が出来たチャーボーも客室へ。
戻ったチャーボーが、3番席のお客様とのやりとりを話してくれました。
「沢山食べて頂いて有り難うございます」
「メニューを見て、ついセットを頼んじゃったけど、小食なんで食べれるかなぁ~と心配してたんです。でも、美味しかったんで食べちゃって、迷ってたけど、これは食べなきゃ後悔すると思って盛りそばの追加をしました。美味しくて完食です。こんなに食べた事とこんなに良い気分、久しぶりです。こちらこそ有り難うございます」
嬉しい出来事が二日続きました。
「美味しかったです」と挨拶程度に言ってくる事、ボク等にもありますが、こんな会話は・・・自分の記憶にはありません。
実は・実は・・・更に嬉しいのは、そばDa迷人、只今・中々抜け出せない大スランプ中で、これが長~く続いている時の出来事だからです。
そばは、上手に打つものでは無く、美味しく打ってこそ手打ちそば・・・と言う思いでいますが、今、上手・下手どころか全く思いのように行かなくなっているのです。
このスランプが、もう半年を超えたかなぁ・・・否、もう直ぐ1年になりそうです。
チャーボーには「肩が治って満足な打ち方が出来る様になったらもっと喜んで貰えるかも知れないね」と言われています。
これを書いている・営業再開から日が流れた今も・・・抜け出せないで悩んでいます。
こんな時期にこんな嬉しい励ましの言葉、今まで経験をした事が無い・出口が全く分からなくなった長期の不調ですが、諦めずに出口を探してみます。
さて・その次の日、つまり、冬休みからの再開後3日連続です。
厨房に戻ったパートさんが、「本当に久しぶりに来たけど、やっぱり美味いわ。久しぶりに美味いそばを食べた気分や~と言われましたよ」と伝えてくれました。
この日も、チャーボーは「マーチン、良かったね」と。
ジ~ンと来て・涙も堪えて、「彼女もオレの不調の事、知ってる?」と言うと「知らんでしょ。言ってないよ」と。
この大スランプの始まりは、肩を痛めた頃ですから、もう確実に半年以上経過しています。
痛みは消えていませんが、週に3本打っていた注射通院を止めて、温めて・体操と言うか肩を使って・マッサージを、と始めた我流治療で随分良くなりました。
この肩痛が微妙な影響を与えている?なんて邪推もしますが、やっぱり加齢か?と思う事があります。
が、お客様の「美味しい」が、最高のエネルギーになっています。
包丁を変えてダメで、チャーボーに研いで貰ってダメで、まな板を変えてダメで、駒板も変えたがダメで・・・これを2度3度、あれこれ組み合わせて・・・試しています。
加齢が原因であれば、それはやがて来る事なので仕方が有りませんが、自分の代での完成を急がない!と思い直して進める「真そば流」のそば作り、こんな事では終わりたくないと思っています。
40歳までそばが大っ嫌いだった男がそば屋のオヤジになって取組む新流・真そば流のそばの味はちょっと違うな!?と1人でも多くの方に感じて貰えたら最高の喜びです。
こんな事が続いたら・・・江戸そば流が広範囲に広がって日本中のそばの味を革命的に変えた再来、真そば流が、日本を健康にする時が来る・・・と夢を膨らませています。
そばDa迷人夫婦、確実に集大成期に有る事を意識して、もう暫くあれこれ考えながらジタバタしてみます。
嬉しい励ましを有り難うございます。
そばDa迷人(そばだめいと)