やっと・・・終了しました。
と言っても、農業倉庫(玄蕎麦保管用)前で行う一年分の玄蕎麦の一次再調整(磨き&石抜き)だけの事です。
ソバの刈取と調整をお願いして一応製品として納品された玄蕎麦を更に美味しくする為の作業で、この一次再調整は、2台の石抜き機と循環式精米機を使った磨きです。
曇り後晴れの天気予報で・・・やっと1年分の玄蕎麦再調整(一次分)が完了です。
冬の定休日は、ほぼ毎日・何かしらの作業をしています。
石抜きは、当然ですが石(主に泥の塊)を除去します。
循環式精米機での磨きは、蕎麦の外皮がピカピカに光り出す事は勿論ですが、蕎麦専用の磨き機では不十分なヘタの部分を極力取り除きます。
右から「収穫時の坂祝産玄蕎麦」・「一応の調整・納品時の坂祝産玄蕎麦」・「一次・二次の再調整を終えた坂祝産玄蕎麦」
蕎麦の外皮は、石臼製粉では細かな粒になっても粉になる事はありません。
あの・そばの色が黒い!と思われているのは、このヘタの部分を取り除いていないため、ここのゴミ(泥粉)が一緒に挽き込まれてしまうからです。
この為、ここを徹底的に綺麗にして雑味感を無くし、「魔物が棲む」と言われる「外皮」と「甘皮(種皮)」の間の妙味を取り込む為の工程です。
昨年は、刈取りが遅くなったので、1月1日・元旦に開始して・・・やっと完了しました。
もの凄い埃が出るため、作業は室内では出来ません。
製品として納入された玄蕎麦から、毎回、ヘタ部分の汚れが山と貯まります。
なので、好天の日しか出来ません。
つまり、雨や雪が予測されては定休日でも出来ません。
やっと終わりました。
今年は・・・寄る年波を感じました。
穀物冷蔵庫から出して積み①、最初の機械に投入し②、次の機械に投入し③、その次の機械に投入し④、終わったら近くに積み上げて⑤、冷蔵庫に運びます⑥。
最低でも、23kgの玄蕎麦を6回持ち上げては移動します。
他にも・・・冷蔵庫の積み替えや、次の作業場(粉挽き場)への移動があります。
計200kgを最低でも10袋なので、2トン・・・腰に来ました。
昨年までは?何ともなかったのに、遂に整形外科通いです。
レントゲンに・MRI、注射に点滴・・・服薬(経口補水液・OS1や芍薬甘草湯も)の効果があって、最終日まで何とか持ちこたえました。
幾つ(何歳?)まで出来るかなぁ・・・?と、ついつい弱気になっています。
さて、この次(今も既に平行して取りかかっていますが)、蕎麦専用機を使った最終磨きと目視を含めた最終石(枯れ枝や害虫のミイラを含む夾雑物を含む)抜きです。
未だ未だ4月まで続く最終の再調整。
奥が「蕎麦専用磨き機」、2台の篩いは、目視を兼ねた「最終石抜き」です。
こ・れ・が・・・。
何と・何と・・・1袋に約2時間程かかります。
1日24時間、寝ないでやり続けても、1日に出来るのは12袋です。
こんな事は不可能ですし、そば屋の経営をしていますから、朝(準備のそば打ち)から営業終了までは出来ませんし、やっぱり、埃も飛びますので、粉挽きの日は出来ません。
だ・か・ら・・・1日に1~2袋が精々です。
未だ未だ半分も出来ていません(2月14日現在)。
蕎麦は、少しでも水分を感じ、温かくなると発芽行動に移ります。
最近、発芽蕎麦が言われ始めていますが、発芽行動に移ったものを発芽させないで冷蔵庫保管しては、死に蕎麦となって味に変化が起きます。
この味・・・どうしても好きになれません。
そんな訳で、この厳寒の季節(少なくとも4月まで)に終えてしまわないといけない作業です。
又々・・・冷蔵庫から出して軽トラに積み①、軽トラから降ろして粉挽き場に運び②、最初の機械(蕎麦専用磨き機)に移して③、次の機械(電動篩機)に投入し④、積み上げます⑤。
次に軽トラに積み⑥、農業倉庫内の冷蔵庫に収めます⑦。
この間に、冷蔵庫の積み替えも加わります。
やっぱり・・・23kgの玄蕎麦を10回程度担ぎます。
230kgです。
厳寒のこの季節に行う、原材料を美味しくする真そば流の再調整は、1袋を20回程(0.5t弱)担ぎます。
こりゃぁ~若返りの時期?と思わない事もありませんが、流石に古希過ぎの身体には堪えます。
来年対策を考えないと・・・もたないかもしれません。
今のところ、この作業をこらした素材(玄蕎麦)は、他では入手できません。
諦めずに、更なる改善?を加えながら出来るところまで顔晴りま~す。
そばの里深萱ふ~どでしか味わう事の出来無い「真そば」をお楽しみ頂けたら幸せです。