今ふたたび、そばの味革命コラム

Column

真そばの味研究所

雨間をぬって・・・蒔き終えました

自家栽培ソバの種蒔き・・・何とか終えました。

と言っても・・・この先の天気予報で毎日のような突然の雷雨予報が続きます。
ソバは・・・水が大っ嫌い!・発芽して、双葉の段階で冠水すると、腐るように消えてゆきます。
このところ、否、もう長い間、ソバの種蒔きが1回で成功したことがありません。
面蒔き直し!も何度も経験しています。
最悪の年は、2度の蒔き直しを・・・。
ソバは75日と言われるほど、播種(種蒔き)から収穫の期間が短い植物と言われていますが、昨年は・・・9月中旬での蒔き直しとなってしまい、早い年だと10月の下旬に初霜の年があるので・・・果たして収穫できるか?と気をもみました。
今年は、猛暑日が異例の長さとなり、8月に入って毎日の様に激しい雨を伴った雷が続いています。
そばDa迷人は、休耕田ではなく、全て畑地でのソバ栽培ですが・・・その畑が、まるで田んぼの様になっているのです。
これでは・・・と迷いましたが、初回の種蒔き時期として意を決しました。
斜面の畑は水捌けが良いからソバ栽培にはピッタリ・・・と言われて、石ころだらけの畑を借りましたが、何と何と一部がまるで田んぼなんです。


絶対に上りでは立ち往生となります。

 

 

 

 

 

 

 

23馬力・4輪駆動では・・・
下りでもヒヤヒヤの田圃状態でした。


斜面だから、トラクターが埋まってしまうことはありませんが、下り専用で走らなければなりません(ここを上りで通ったら・・・間違いなく立ち往生です)。
こんな場所は、芽を出すはずがありませんが、意地みたいなもんですね・毎年蒔き続けていますが、ここ数年、田んぼのような部分が増えています。
激しい雨の日が多いからか?、別の理由があるのか?考え始めています。

そば屋の定休日に種蒔きを行っていますが、初日・とその翌日・・・両日とも、激しい雨を伴った雷雨に見舞われ、機械(数量コントロール機)を濡らしては、続きの作業が出来ません。
急ぎ・退散です

種蒔の初日・退散後でした。 ⑧
トラクター収納庫に着くと・・・。
(坂祝町広報課・Instagramより)

全部終えることはできませんでしたが、何とかめどは立った?と考えています。
明日からも・・・未だ未だ酷暑日は続きそうです。
大雨が降って、水が溜まってると、その後の日照りで、畑の表面が田んぼの表面の様にひび割れてきます。
すると・・・土の中で発芽した蕎麦の芽は、地上に出る事が出来ません。


トラクターで起こした直後の大雨では・・・
土が乾燥すると表面乾燥(ひび割れ)となり、発芽できません。
(2022年種蒔き時撮影)

ひび割れた場所だけに集中して芽を出してきますが、これでは少なすぎるので、この時も、蒔き直しとなります。
一難も二難も・・・そして、そばの収穫量は、良くて蒔いた種の10倍程度です。

ソバ栽培専業と言われる農家さんに出会うことがありますが、大変だろうなぁ・・・と思ってしまいます。
オット・・・そばDa迷人のソバ栽培は、1回の種蒔きに使う量は約200kgで、全量蒔き直しだと400kgです。


そばDa迷人の種蒔きは・・・
施肥機を併用(投資をケチると倍以上の種が必要)です。

昨年の収穫量は675kgでした。
お米の場合は、反収(10アールあたりの平均収穫量・全国平均)536kg。
ソバの場合の反収(R3年の全国平均)んは、62kgです。
そして・・・価格も米1俵(60kg)は、約12,000円(農協の買取価格)で、ソバ1俵(45kg)もほぼ同額です。
米の反収は、107,200円で、ソバの場合は15,5000円にしかなりません。
ソバ栽培が敬遠されるのは、この収益性の悪さが一番です。
そばDa迷人の場合は・・・令和4年にでは1町5反(150アール)の耕作で、収穫量は675kg。


蒔き直しは、収穫まで75日切り予測でしたが、
容積重・724g・マズマズでした。

反収(10アールあたりだと)45kg=丁度1俵でした。
年間必要量には、ほど遠い数字です。
これを、全量を自家消費では無く、販売したとすると・・・180,000円にしかならず、全量蒔き直しをした場合には種代にも及びません。
手打ちそば屋さんが・・・石臼を使っての自家製粉には取組んでも、栽培までやらないのは、時間が無い事が一番だとしても、仕入れた方が安く入手できるからです。
余談ですが「ソバは痩せ地が良い」ではなく「ソバは痩せ地でも育つ」であり、昔痩地の方が良かったところを推測すれば、施肥をして大きく成長したソバは雨風で倒れるので、手刈りだった頃に、倒れたソバを刈り取ると引っ張る力で蕎麦の実が脱粒してしまうので、倒伏させない背丈、つまり背丈を伸ばさない方がかえって沢山採れると考えていたと推測しています。
別の視点ですが、昔ながらの「手刈り天日干し」と聞くとよだれが出るほど美味しく感じてしまうのが常ですが、そばDa迷人は、工夫を凝らせば機械刈取・機械乾燥の方が蕎麦は美味しくなると考えています。
そばDa迷人も、当初は、手刈り天日干しに憧れました。
知人に手刈り天日干しを行う農家があり、契約栽培をお願いしていましたが、入手後改善出来無い不都合が多く、今では契約解除をしました。
機械刈取りの際や乾燥等調整段階で、誰もやらない様な工夫を真そば流の栽培編だ!っと工夫を凝らしました(詳細は又いずれ・・・)。


機械の機能は凄い!
弱点カバーすれば、手刈りを遙かに勝る!
(栽培開始初期時開始初期時の風景)

そばDa迷人のソバ栽培は、PRの為、単純に手間暇かけるだけのものではなく、石臼の自家製粉と同じく折角手間暇かけて行うのだから、粉屋さんから購入できる様な粉では無く自家製粉で自分好みの粉を挽きたい!と言う場合と同じで、否、手間暇に加え更に多大な経費を掛ける自家栽培だから最高の素材を得たい!と言う想いを込めて取り組むと、掛け替え無い・やった者・そば屋のオヤジと言う直結者ならではの収穫があります。
ソバの出来映えで味の違いを感じる事が出来、極端に言うと玄蕎麦を見ただけで・・・自分好みの蕎麦が判断できる様になります。
これは・・・趣味でやっていたそば打ちがプロになってしまったので、代りの趣味を・・・と始めたソバ栽培でしたが、トラクター他の設備に加え、毎年必要な資金が・・・趣味の範疇を大~きく超え・道楽の分野にまでなっていると自覚した時に「自分好みの美味しい素材を得るには!」と言う研究心が芽生えました。
「止めてよ!そんなに使って💢。仕入れにしてよ」と言わずに、協力してくれているそば屋の女将・チャーボーに感謝です。
そばの里深萱ふ~どのそばの味は、こうして、努力して・工夫して・・・お金も使って得ている坂祝産ソバが、その味を醸し出してくれています。
ソバ栽培を通じて、異常気象が年々激しくなってきたと感じており、今年も何とか・・・必要最小量の確保だけは・・・と念じているところです。
未だ未だホッと出来無い時が続きますが、平均健康寿命を超えた老体に鞭打つ?ではありませんが「今年も又、例え蒔き直しとなっても顔晴れ」と自分に声をかけて顔晴りま~す。
満開の花の見頃は又、お知らせします。
坂祝産ソバの花・味・・・お楽しみ頂けたら幸せです。

そばDa迷人(そばだめいと)

 

追記
棚蒔き終了後(初日)から3日目の営業日の事です。
この日は、雨後曇りの天気予報。
出勤時(AM7:00)は、未だ芽を出していませんでした。
水が貯まるほど激しい雨が無きゃ良いが・・・?。
多少激しくなる事がありましたが・・・朝からの雷鳴はかなり遠方でした。
営業を終えて、畑を見ると、早い!未だ3日目には数時間前なのに・・・芽が出ています。
大半が、この翌日に,蒔いたので、明日全部の畑で出てくるはずです。


秋蒔きは4日目で生えそろうと思っていましたが、
雨多き今年は、3日目を数時間切った段階で出て来ました。

雨降って地固まる(畑のひび割れ)!となってしまったら、出て来られません。
未だ未だ安心は出来ませんが、取りあえず喜んでいます。

夢とそばを楽しむ会

Meeting to enjoy dreams & soba

そばで日本を健康に!&日本を真の先進国に!と楽しい夢を見る会です。
会長さんや会計さん…お偉いさんは存在しません。いるのはそばの里深萱ふ~どのオヤジ・そばDa迷人が務める“用務員”さんだけ。
とにかく楽しい夢を描きましょう。