今ふたたび、そばの味革命コラム

Column

真そばの味研究所

ま・に・あ・っ・た・・・。

ゴールデンウィーク突入前日の事でした。

実は・実は、そばDa迷人・長期(1月から概ね4ヶ月)の大スランプでした。
日本中のそばの味を革命的に美味しく変えた江戸そば流を基本に、真逆な改善を幾つも加えた真そば流のそば作りを進めていますが・・・このところ満足出来る味が出せていない(江戸そば流の範ちゅう止まり?)と感じていたのです。


日本中のそばの味を革命的に変えた江戸そば流を基本に
新流「真そば流」を極める(我流極めれば新流・極めなければ只の我流)

何故・どうなっちゃつたの?と、幾つも・幾つもの改善策を考えて試しましたが、どれも期待したものとは違う結果で満足できる味に戻りません。
つい先日・毎日行っている開店時間直前の試し食べの時です。
この日の女将・チャーボーは・・・首を縦に振りません。
顔を眺めると、「未だ違うね」と。
「思いつく改善策は全部試した。何故なんだろう。もう休業して直すしかないかなぁ?」。
「そうしたら満足の味になる?」とチャーボーです。
「分からん。もう何したらいいかも分からん。明日から休んでいいか?」。
「いいよ」。
「考え付くことは、もう全部試したんやで、直らんかったら廃業も視野に入れて、暫く臨時休業と書いていいか?」。
「そりゃあかん!。精々1週間やし廃業は成り行き任せ(健康上の理由以外は止めん)と決めたばかりやん。もう・これ・変えるの!?」と剣幕です。
「じゃ、いつになる分からんけど、このままやっとりゃいいの?」と。
「いいよ。だって、今のそばの味、江戸そばに近いけど、マーチンが気にする程悪い味じゃ無いよ。私には、他とはハッキリ違うよ」とチャーボーです。
「それとね、言わせてもらうなら、今日のそば、出来・悪いよ。マーチンがいつも言う『機械に負けない仕上げ』全く出来て無い」と。
「分かった。明日から、そこも意識してやってみる」。
・・・。
ついつい(やけくそ気分に陥って)・・・「廃業も視野に入れた長期休業」と発してしまいました。
美味しい江戸そばは「もっちりとした口当たりでさわやかな喉越し」。
そばDa迷人の真そばは「甘くて、しなやかで、シャキンとした触感(腰)」なんだよなぁ・・・。


素材の持ち味が引き出せない!
変わらない事やっているのに・何故?

悩み悩んでいますが、「真そば流」は、いつか新流を夢に見て我流を極めているものなので、残念ながら頼れる指導書はありません。
原点(江戸そば流)にかえれ!、江戸そば流の中でも原点・江戸時代の技法をも解説されている本をベッドに持ち込みました。


有楽町更科4代目・故藤村和夫著(ハート出版)
連載そば漫画「そばもん」著者・山本おさむ推薦書

江戸そば流の教え、やっぱり頼りになります。
ここではその得た具体的な内容紹介は割愛しますが、茹でにかかわる箇所に原因あり?と感じて試すと・・・期待の変化を得ました。
茹でか!。
茹でが原因なら、その前段階でのそば打ちでは、チャーボーの言う「機械に負けない仕上げ」、これに繋がる!と感じました。
この思いに辿り着いたのは、悩み始めて4か月となる、1年中で一番の繁忙期・ゴールデンウィークの直前でした。
この日は、機械製麺を意識して、特に気合を入れて打ちました。


一層気合いを入れて・・・バン・バン・バ~ン
(今回のスランプを解決出来た工程は、ここではありません)

開店前の試し喰いで・・・チャーボーは「ウン、美味しい」と。
やった・・・ボクの口にも、「甘くて(さわやかな甘さ)、しなやかで、シャキンとした腰がある・・・」これなら自信をもって提供出来る真そばの味です。
間に合った・・・と思っていると、朝一番のお客様がありました。

★ノンビリした日だったので、チャーボーが客室に行き、3人連れのお客様の会話で、「『こんな美味しいそば、初めて』と聞いたよ」と。

★その後、客室から戻ったチャーボーが「蕎麦粉を分けて欲しいんだって。余裕ある?」と。
詳しくは聞けませんでしたが、自分でもそばを打つ人が、美味しいと感じて、粉を買い求めてくれたんだろうなぁ~と感じていました。

★営業時間が過ぎて、パートさん等と共に昼食(そば)を食べていた(食べ終わった時=営業時間はとっくに終わった)時でした。
玄関で「未だいいですか」と。
パートさんが対応してくれて「2時で終わったのですが、お待ちください」と。
チャーボーが「釜の火を切ると湯を替えないと出来無くなることがあるので、聞いてきますので少々お待ちいただけますか?」と。
「大丈夫。釜は焦げていないよ」とボクです。
チャーボーが応対しました。
「障害のある方なので9番席(車椅子可)に入って貰いました」と。
そのお客様が、「良かった。1年前に、ここのおそばが食べたくてガンバッた(入院病気治療)。又来れました」と。
食べ終わって、「『やっぱり美味しい。期待の味です。又来たいからガンバリます』と言われたよ。やって良かったね」とチャーボーでした。
良かった・良かった(間に合った)・・・。
期待に応えられる味に・・・やっと修正(納得出来る真そばの味に戻すことが)出来て、本当に良かったなぁ~と感じた日となりました。

さぁ~明日からは、1年中で一番の多忙期となる・ゴールデンウィークです。
嬉しい・有り難い励ましを胸に、創業時からのそば屋のオヤジの目標は「そば好きを一人でも多く作ること」ですが、「真そば流で、日本を健康(食糧自給率の改善と耕作放棄地の解消&平均健康寿命の延伸)に、今再び・そばの味革命!」の夢を育てながら顔晴りま~す。

お客様・そして愛する妻チャーボー・パートさんに感謝です。
そばDa迷人(そばだめいと)

夢とそばを楽しむ会

Meeting to enjoy dreams & soba

そばで日本を健康に!&日本を真の先進国に!と楽しい夢を見る会です。
会長さんや会計さん…お偉いさんは存在しません。いるのはそばの里深萱ふ~どのオヤジ・そばDa迷人が務める“用務員”さんだけ。
とにかく楽しい夢を描きましょう。